No.166 2017/07/18
「おじさんちの子になるか?」

6月6日の私の誕生日に折井さんのご自宅に招かれた時、1歳の娘さんの子守をしながら「(君を)連れて帰っちゃおうかなあ」という冗談が口から出た。すぐに続けて「…って、嘘だよ」と言った。子供の前でこういう冗談は直ちに打ち消しておかなければならないと強く思っていたから。それは本などで学んだ知識ではなく、自分の体験による。
 知らないおじさんが母と談笑しながら私に「おじさんちの子になるか?」と言った。私は、親から引き離されるのだろうかと不安を持った。3歳よりも前の記憶が成長後も残ることはないという学説を聞いたことがあるのだが、その時私が3歳以上だったと考えるにはおかしな点がある。その時空想した情景も記憶にあるのだ。それは、赤ん坊を後ろから抱えておしっこをさせるという世話を自分がこのおじさんにされているという情景。つまり、独りでおしっこをするのが当たり前にできるようになる前だったと考えられる。いったい私は何歳だったのだ?もしかしたら私の最も古い記憶かもしれない。
 他人の子供が可愛らしいから「うちの子におなりよ」と冗談を言ってしまう大人はいるだろう。そんな時、親やその場に居合わせた第三者は、「自分のおうちの方がいいよねー?」とフォローしてほしい。決して「どうせ赤ん坊は言葉を理解できないだろう」と思ってはいけない。
 まあ、人は傷つきながら成長するもので、傷つくことも成長には必要だとも言えるだろう。ただ、これは、子供の心に対する加害者よりも救済者でありたいという良識を持つ人のための助言である。

When I was invited to Ms. Orii's home, while I was taking care of her daughter of one year old, I said in jest, "I want to take you home." But I followed "It's a fib." I believe such a jest to small children must be denied at once.
I remember an experience in my infancy. An unknown man talking with my mother said to me, "Why don't you become my son?" I had anxiety. Although I have heard that memory before 3 years old never remains, I think it might be my experience before 3 years old.
Some adult may say to other's child in jest, "You are so cute. Why don't you become my son/daughter?" I would like the parents or a third person to follow, "No, you must prefer your own home." or the child may be anxious. Never think that infants can't understand what adults say.

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