No.158 2005/02/14
充電式掃除機の電池を復活させた

 充電式掃除機のモーターの回転が、フル充電にもかかわらず遅くなってきました。ついに、フル充電しても動かなくなってしまいました。
 買ってからまだ2年足らず。内蔵のニッカド(ニッケル・カドミウム)電池は約500回の充放電が可能と説明書にありますが、1〜2週間に1度使う程度でしたから、とうていそんな回数は使っていません。
 メモリー効果を疑いました。メモリー効果とは、充電池をフル充電しても使える時間が短くなってしまう現象で、ニッカド電池では起こりやすいのです(携帯電話やパソコンなどの電子機器で最近主流のリチウムイオン電池では起こりにくいのですが)。少し使って充電することを繰り返していると、いつもの放電の終了点を記憶していてそこで放電をやめてしまうかのように振る舞うことから、こう呼ばれています。電池内部の化学変化による現象です。かなり電圧が下がるまで深く放電させてから充電するのを繰り返すと回復します。
 私は、少し使って充電するのを繰り返したわけではなく、使う時はモーターの回転が落ちてごみの吸い込みが弱くなるまで動かしていました。それでもメモリー効果が起こるのだろうかと不思議に思ったのですが、ともかくメモリー効果対策をとってみました。

 フル充電しても動かなくなってしまったのを、スイッチを入れたまま放置したら、やがてモーターがごろごろと回りだしました。電流がわずかしか流れないようになってしまっていたけれども、そのわずかの電流で電池内部に化学変化が生じて、機能が回復し始めたのでしょう。そして、再びモーターが止まるまで放置しました。次に、フル充電して動かして、また止まるまで放置。これを2〜3回やったら、モーターは元気に回るようになりました。
 なお、モーターが止まった後もスイッチを入れたまま長時間放置するのは避けてください。過放電で電池がだめになるおそれがあります。

 というわけで、やっぱりメモリー効果だったようです。
 説明書にはこう書いてありました。
このようなときは 調べるところ 直しかた
使用時間が短くなった ●8時間充電しましたか? →完全に停止するまで運転させた後、8時間充電してください。充電を2〜3回くり返しても吸引力や使用時間が回復しない場合は、ニカド電池が寿命と考えられます。修理、交換についてはお買いあげの販売店または東芝家電修理ご相談センターにご相談ください。
 よく読むとちゃんと説明されているのですが、電気に詳しくない人は、電池の寿命だと思ってしまうかもしれません。充電式掃除機をお使いの方は、ご参考に。

 なお、もちろん充電式掃除機以外でもニッカド電池のメモリー効果が起こることはあります。でも、ビデオカメラやコードレス電話機などの電子機器の場合、ある程度電圧が下がったところで回路が停止してしまうので、モーターやランプとは違って、深く放電させるのが難しいんですよね。電気に詳しければ、電池をはずして豆ランプで放電させるというわざも使えるのですが…

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