No.60 2000/08/18
電子メールの引用文

 鬼河原です。私も同感です。

On Fri, 18 Aug 2000 22:17:33 +0900
仁王門八之助 <eightman@don-gabacho.ne.jp> wrote:

>  仁王門です。電子メールの返信の書き方について留意していただきたいことを
> 述べます。
> 
>  たいていのメーラーでは、返信の操作をすると、まず元メールの文が引用され
> ます(引用行であることを示す「>」などの文字が行頭に付きます)。この機能
> は、もともと、相手の文面と自分の文面をうまく編集してメール文をわかりやす
> く書くためのものです。
>  普通の手紙では、たとえば質問に答える返事を書く時、「お問い合わせいただ
> いた…の件についてお答えします。… 次に…の件についてお答えします。…」
> という具合に、相手が書いた用件との対応がわかるように文章を書くのに手間が
> かかります。それに対して電子メールでは、引用された相手の質問文の直後に回
> 答文を挿入するという形で、対話的な返信文を能率良く書くことができます。例
> を示します。
> 
> ------------------------------------------------------------------------
> >  いつもお世話になります。
> 
>  いえいえ、こちらこそ。
> 
> >  ちょっと教えていただきたいのですが、仁王門さんのお奨めのメーラーは何で
> > すか?
> 
>  「Becky! Internet Mail」(シェアウェア)をお奨めします。しっかりしたメ
> ーラーですよ。
>     http://www.rimarts.co.jp/index-j.html
> から入手できます。
> 
> >  それと、Internet Explorerでメールアドレスへのリンクをクリックした時に
> > 起動されるメーラーを自分の愛用のものに変えることはできるんでしょうか?
> 
>  「Power Up Internet Explorer」というツール(フリーウェア)を使えば、い
> くつかの著名なメーラーをInternet Explorerのメールプログラムメニューで選
> 択できるようにすることができます。メーラーは何でもというわけにはいきませ
> んが、「Becky! Internet Mail」はサポートされています。
>     http://homepage1.nifty.com/akihitof/
> から入手できます。
> ------------------------------------------------------------------------
> 
>  ↑こんな具合です。
>  そして、引用文のうち、言及の対象にならなかった部分は削除してしまいます。
> インターネットが大衆化する前の研究段階のころは、話の流れをわかりやすくす
> るための引用文だけを残し、無駄な情報を極力削ることが強く推奨されていまし
> た。今よりもコンピュータの動作が遅く、ディスク容量が小さく、通信回線の速
> 度も低かったからです。また、Windowsのような便利なウィンドウシステムが一
> 般的でなかったころには、ディスプレイ画面を埋め尽くす行数の引用文を送り返
> して受信者に延々とスクロールを強いるのはひんしゅくものとされていました。
> 
>  ところが、昨今では、引用文をまったく編集せずに、先頭に文章を書き加えて
> そのまま送信する人が多くなりました。確かに、書き手にとっては最も手間がか
> からない方法です。コンピュータも通信回線も高性能になったので、無駄なデー
> タがばんばん流れてもさして困らなくなりました。また、引用文を編集すること
> によって情報伝達に齟齬をきたすリスクに責任を負わずにすむという面もあるで
> しょう。
>  しかし、高速のLANを使っている企業内でならともかく、そうではない受信者
> のことも考えてほしいものです。低速のダイヤルアップ回線でインターネット接
> 続している受信者にとっては、無駄な情報の受信は、電話料金とインターネット
> 接続料金の無駄なコストアップにつながるのです。また、特にメーリングリスト
> で全文引用ぶら下げのメールが飛び交うと、メールボックスの容量制限の厳しい
> プロバイダを使っているメンバーのメールボックスを早くあふれさせることにも
> なりかねません。
>  もしかしたら、引用された相手の文面を削ることは相手に失礼だと思っている
> 人がいるかもしれませんが、それは違います。相手の文面は、相手にとってすで
> にわかりきっている情報です。それをそっくり送り返して相手に無駄な受信コス
> トを強いることこそ失礼であると思ってください。
> 
>  元メールが10〜20行程度の短いものならば、全文引用をぶら下げてもかまわな
> いでしょう。しかし、通常の大きさのウィンドウで表示される行数を大幅に超え
> る(数十行以上の)メールに返信する時は、真に必要と判断した場合以外、全文
> 引用は極力避けてほしいものです。
>  上で例示したような対話的なメール文を編集することに慣れていない人でも、
> せめて、初めの方の10〜20行程度の段落だけ残してあとは削除するくらいはして
> ほしいと思います(それに抵抗感があるなら、「以下略させていただきます」と
> 書き加えればよいでしょう)。受信者にとっては、何の用件に対する返信である
> かは、それだけで十分にわかるはずですから。
> 
>  電子メールは、手間をかけずにコミュニケーションができる便利な道具です。
> でも、受信者のことを思いやって送信前にほんの少しの手間を加えるという心遣
> いを持っていただけませんか。
> 
> --
> 仁王門八之助
> eightman@don-gabacho.ne.jp
> 

--
鬼河原権三郎
gonza@abracadabra.ne.jp


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